今回はなくしてしまった戸棚の鍵を作ってほしいという依頼が入ったので現場に向かいました。

見てみるとEVERGOODという海外のメーカー（おそらく中国）の鍵でした。

他の鍵屋さん2,3件に断られたらしく、ダメ元でうちに依頼してくれたみたいでした。

ありがとうございます。

ただ、鍵の作成と一口に行っても、簡単にできる物ではありません。

鍵にはギザギザの山と谷があります。

それが鍵穴の中の山とぴったりあって初めて鍵が回るのですが、そのギザギザを掘る前のものをキーブランクと言います。

上がキーブランクで、下がそれを削ったものですね。

このキーブランクはメーカーと鍵の種類ごとに作られているのですが、そもそもこのキーブランクが鍵穴に挿さらないと作れません。

車の鍵を家の鍵穴に挿そうと思っても挿さりませんね。

鍵のギザギザを同じように削っても挿さらなければ回せません。

つまり、その鍵穴に合わせたキーブランクが作られてないと基本的には作れません。

ただし、キーブランクが上手いこと挿されば話は別です。

いくら違うメーカーのキーブランクでも、鍵穴に挿さって、ある程度しっくり来てれば作れる可能性はあります。

挿さっても小さすぎたらダメってことですね。

でも、しっくり来てるなら車用の鍵でも、家用の鍵でも大丈夫です。

てことで、うちにはキーブランクが2,000種類ほどあります。

2,000本じゃありません。

2,000種類です。

それでも全種類じゃ無いから鍵の種類の多さには驚愕しますよね(￣◇￣;)

この中から、一本づつ確認して挿さるのを探します。

もし挿さるのがなければそこで話は終わりです。

これが面倒で断る鍵屋さん、もしくは知らない鍵屋さんはいっぱいあるようです。

私はこういう作業は好きなので、地道に探しました。

そして、見つけました！

実は先にあげてる写真がその鍵なんですが、なんとか作ることができました。

上が同じメーカーの他の戸棚の鍵なのですが、赤い部分、鍵が挿さる部分の長さが全然違うのがわかりますね。

短いよりは長い方が作れるので、これでなんとか無理やり合わせて作ることができました。

こういう作業は達成感がすごいのでいい仕事したなあって感じで、お客様にも喜んでいただけました。

他の鍵屋さんに断られた作成作業は当社にお任せください！！

ご依頼ありがとうございました。